「どうしよう」より「こうしよう」
日本の心理療法家、森田氏の生み出した考え方に、「気分本位」「目的本位」というものがあります。
こうして書くと難しそうですが、簡単にいえば
気分本位は「どうしよう」
目的本位は「こうしよう」
の状態にあります。
例えば、人前で発表する時にとても緊張し、赤面したり発汗したりする人がいるとしましょう。
気分本位の状態にあるとき、この人は、「また緊張してしまったらどうしよう」、「顔が赤くなったらどうしよう」、「これで変な人だと思われたらどうしよう」
と考えます。
これでは自分の赤面等が気になりすぎていて、肝心の発表がおろそかになってしまいますし、緊張しないように注意しているのでかえって緊張がひどくなってしまいます。
目的本位の状態にあるときは、「緊張するけどとりあえず発表しよう」「赤面するかもしれないけど今は発表の内容に集中しよう」「こういうふうに発表してみようかな」
となるわけです。
ポイントは緊張しても構わない、というところにあります。構わないから、まずは自分が今やるべきことをやろうとすることが重要なのです。そのほうが案外良い結果になったりするものですよ。
また、何か発表するときは誰しも緊張するものでしょう。あらゆる心理的な問題は、似たようなことで悩んでいる方が多くいる、一人ではないのだと考えることも大切です。
「どうしよう」より「こうしよう」実践してみてはいかがでしょうか。
スタッフの梶原でした。
港区 麻布十番メンタルケアクリニック