睡眠学習はできるのか
夜が涼しくなり秋の虫が鳴いて、夏の寝苦しかった夜を思い出すことが困難になるくらい寝やすい季節になりました。
この時期、学生は夏休みの宿題を提出してほっとしているかもしれませんが、すぐに定期テストになるので、うかうかと遊んでいられません。
皆さまはテスト前はどのように勉強されたでしょうか。1周間前からコツコツとされていましたでしょうか。それとも前日に慌てて徹夜で勉強されたでしょうか。
きちんと計画通りに勉強できれば良いのですが、日々の生活の中では、なかなか難しかったりするのでうまくいかないものです。
勉強している時に睡眠学習ができればいいなと心から思いますが、未だかつて成功した試しはありません。
この睡眠学習は「寝ている間に覚える」ということですが、1960年代に枕にテープを
入れて売りだされた商品がヒットしたことによって世間的に多く知られる事となったようです。
この睡眠学習というのは本当にできるのでしょうか。
答えだけを言うなら限定的にできるものらしいです。
睡眠というのは脳が休むために必要な時間です。しかし、睡眠には身体だけが休んで脳は活動している時間が存在します。そのときに脳内では記憶の整理が行われます。
その時間帯に私達は夢を見るのですが、記憶の整理によって学習したものが定着するようです。
つまり、一夜漬けはあまり効果的な学習方法とは言えず、むしろ睡眠不足によってミスを誘発しやすいのであまりおすすめができません。
この睡眠学習は、事前に学習された内容で合ると睡眠中に音声を聞くことによって記憶の定着を助けるという効果があることが分かっています。
しかし、事前に学習されていない、まったくの未知のものであるとただの睡眠の阻害になるので、意味はなく、むしろ害になるのでやらない方が良いかと思います。
ただ、これを証明する実験は実際の試験前に行ったものではないので、焦りや不安がある中で実際に効果的に働くかは保証できないようです。
学習には、やはりしっかりと勉強や練習をして十分に睡眠を取るのが一番みたいです。
麻布十番メンタルケアクリニック